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【占いコラム】存在しない人たちの人生|新宿占いのお店メグーア
本屋さんで衝動買いしてしまった本。
ちょっと前に「誰も知らない」という是枝監督の映画があって、
話題だったので見ましたけれど、その時はこんな人たちがいるのかと衝撃を受けてしまいました。
戸籍が無いということは、小学校にも中学校にも行けない。
住民票も保険証もなく、身分証明証がないため家も借りられなく、働ける場所も限られる過酷な状況です。
少し私のアメリカ時代と少しかぶる部分があり、
心が締め付けられます。
私は、高校に在籍していたとき、なんとかソーシャシャルセキュリティナンバー(社会保障番号)がとれたので、免許証と銀行口座が作れました。
でも、家は借りることはかなり難しくアメリカでの身分証明証+クレジットヒストリー(クレジットカードの返済履歴)を審査されます。
労働ビザがないので、収入がなくクレジットカードをつくる事ができません。
私みたいな学生はすぐに審査で落とされます。
借りられるとしたら、ユダヤ人なんかが個人で持ってるような物件であったり、
外国人相手のとても小さい規模の不動産屋さんのところでなんとか出来ましたが、探すのはかなり苦労します。
車で街をグルグル回って、for Rentの看板を見つけて一軒づつ電話をかけていきました。
あとは、シェアハウスで日本人スーパーの張り紙であったり、日本人向けのフリーペーパーがインターネットの掲示板サイトで探すしかなく、ほとんど遠いか、高いか私に合う条件ところもかなり少なかったです。
何をするにも壁だらけで、外国人として生活することの大変さが身にしみました。
日本にも帰る交通費もないですし、
その時は、毎日生きることで必死になっていました。
なんとかステップを踏みながら、芸術家ビザがとれて、金銭面もある程度立て直し、
日本に帰って来たときは、ビザ、仕事、住むとこやら何も心配ないことが
本当に楽で、日本で生きるのって余裕だとさえ思ってしまいました。
私は、日本に戸籍があって帰れる家があったからまだよかったけれど、
彼らは、もともと社会的には存在しない人間であり、それを証明するのは、かなり大変な労力がかかります。
出生届けが出されないのは、なかなか離婚してくれない夫がいて、新しいパートナーとの間に子供ができてしまうと、離婚して300日以上でなければ、法律的に夫になってしまう事であったり、
金銭的な理由から病院の代金が払えず
出生届をもらわないままにしてしまったりと。
さまざまな理由がそこには書かれていますが、
そんな人たちが一万人もいるというのがもっと驚きです。
そんな、壮絶な人生が書かれている実話の本です。
*無国籍の日本人